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Ken McCort氏のセミナーより(1)

風子

風子

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Ken McCort氏のセミナーイントロ記事の中のシェルティの吠えについてメールフォームからご質問をいただきました。実はその質問の答え的な内容の記事を書く予定だったので『それについては次の記事で』とお返事したまま更新せず失礼いたしました。←実は鬼の霍乱で真面目に倒れてました(涙)

セミナーの最後の質疑応答でも同じような質問が出ました
モーターパターンによって出る行動は修正することが出来ないのか?


それについてのKenの答えに関連して講義の中で、狼好き(私は子供の頃から狼)にはとてもうらやましいお話があったので、最初にそれをさくっとご紹介します。


「狼は人とのアイコンタクトはしない」
と言う生物学者の説は間違いである。


 
ケンはパークの狼にアイコンタクトを教えているとのこと。
その手順は....
最初にターゲットスティックを見たらブリッジ(クリッカー)で強化。
次にスティックの先を自分の鼻に持ってきて強化という手順。
教えるためには高いレベルの報酬が必要であると。

そしてここからが大切なところです。
教えて3年くらいになるが、その行動を好きになるわけではない。どんなにトレーニングを楽しむようになっても、トレーニングでの報酬をを楽しみにするだけで、その行動(アイコンタクト)を楽しんでるわけでない。とKenは言います。


生物学者の言う、アイコンタクトが好きでないは正しい。
しかしトレーニングは出来る。


アイコンタクトは不快である。←という遺伝子に組み込まれた習性
これ(アイコンタクト)を維持するには、一生 高いレベルの報酬でトレーニングを続けないとその行動は消えてしまうだろうとのこと。

で、先の質疑応答への質問への答えは...

ある程度はスモールステップでコントロール出来るようになるが
そのトレーニングを生涯続けていくことが必要である。
それはなぜか?遺伝に組み込まれた行動がだからである。

質疑とは別にセミナーの中でもそのことについて言っていたのが
外的報酬がいらずに、この行動をとるだけでうれしい行動である。
なので、その行動を取り去るというのには無理がある。
その行動を取らなければ、こちらにもっといい事があるよと教えていく。とって欲しくない行動に報酬が出ないようにしつつ、違う行動に対して高いレベルの報酬を与えていく。

というお話しでした。


もうおわかりですね。
シェルティにまったく吠えるな!なんて要求するのが間違いです(爆)
しかし「シェルティだから」で全ての吠えを片づけてしまうのも間違いなのは言うまでもありません。

この話題、もうちょっとだけつづきます