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不死鳥になった麻呂(2)

風子

風子

不死鳥になった麻呂(1) のつづき。


最初は「虫歯が痛いの?」というくらいの食べ方だったのが、やがて流動食くらいやわらかくしないと食べられなくなり、足下のふらつきもひどく10歩くらい歩くと、ふらふら座り込むという感じだった。

症状に気づき治療を初めて1週間後、麻呂が寝ていたベットが膿みだらけに、慌て身体をチェックすると頭部の3カ所くらいの皮膚に穴が開いて膿が出ていた。膿皮症だ。

10日目には流動食さえも食べるのが困難になった。

そして...主治医から半月の余命を宣告された。
最初「一週間」って言いそうになって...「いっしゅう..え、あと半月くらいかと」と言い直したのは私を気遣ってくれたのでしょう。

そっか、1週間...

それまで治療してもどんどん悪化していく状況に何度もくじけそうになったはずだったのに「余命1週間」と言われた私はなぜか頭がクリアになった。(いや先生は半月って言ったんだけど)

じゃぁ、やることは一つだけね。

「もう投薬治療はやめます」と主治医に宣言した。
もしかしたら諦めたと勘違いされたかもしれない..

末っ子のアラゴンがほぼ自分専用(笑)にしてるソファーベッドの一角に麻呂のベッドを置いて、時間があればひたすら撫でて(※)いた。

もう咀嚼することさえ出来なかったので、水とゴートミルクにメープルシロップを混ぜたものをスポイドで与えた。

ぴくりとも動かずベッドの一角に横たわってる麻呂の姿を、仕事から帰宅した旦那が見て「おい麻呂が死んでる」と...慌てて胸の辺りを確認するとかすかに動いてる。「ちょっと脅かさないでよ。ちゃんと息してるから」と私。

たしかに、ぱっとみ....
なぐらい、衰弱しきってはいましたが。


(※)撫でながら『元気玉』送ってました。元気玉って何?な説明は次のエントリーで。


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